ミラクスの村松です。
ミラクス設立前から数えますと、2022年現在、人材育成の研修講師歴としては17年になります。
様々な形の人材育成研修に携わってきましたが、弊社では長期で企業様とお付き合いし、時間をかけて少しずつ問題点を見出して改善していくという手法に一番力を入れています。
その理由についてお話しさせていただきます。
企業側が短期の研修を研修講師に依頼する動機と短期研修の効果
中小企業の経営者や教育担当の方は、何かしら社内に問題を感じ、弊社のような外部の社員研修・人材育成の専門家に研修の依頼をされますが、まだその時点では動機が漠然としていて、何を改善すべきかという課題は出ていないことが多いと思います。
まずは外部の専門家に一度研修を依頼してみて明確な問題を発見してもらおうということから始まることは多いでしょうし、上司から指示があり、何か対策をやった感を出すためにご依頼いただくことも多いです。
ただ、そこで弊社が依頼を受けて一回のみの研修を行ったとして、それで社員たちの何かが変わるかというと、残念ながら目立った研修効果があったと聞くことは少ないです。
一回の研修では、何をつかみ、次にどのように活かしていくか、考えて気づきを促すのが講師の役割でもあります。
だからといって、行動の変化というのは一様にはいかないのが現実です。
これは弊社の研修の内容がどうという話ではなく、どんな研修でも同じことで、人の行動は色んな段階を経て変わっていくからです。
社員を変える前に職場の環境に問題はないか
たとえ社員たちの多くが弊社の研修内容に満足してくれ、共感してくれたとしても、職場の環境に染まってしまい、
「どうせ上司や経営者が受け入れてくれない、言っても無駄」
「残業が多く、いつも疲れていて今ある仕事以上のことをやる気にならない」
といった今までとおりの考え方に戻ってしまい、何か行動に移そうと思う動機までは結びつかないのです。
その場合にまず改善が必要なのは
- 経営者や上司たちが、社員の本音に向き合うこと
- 教育担当は、現場の責任者と受講者がどのような関係か知ること
といった点です。
社員が変わってほしいと思うと同時に、研修を依頼してくださる方々も「自分たちが何か関係していないか」と見つめ直していただかないといけないのです。
「問題を自分ごとにしてくれる人」を見つける
とは言うものの、社員ではなくて研修を依頼してくださる方々は、既に問題意識を持っているために自分たちは一歩も二歩も進んでいると思っているのです。
自分たちに問題はなく、社員に問題があると考えてらっしゃる方も多いので。
個別に面談を提案しても、大半の人は「私はできているから、面談は結構です」と断られます。
ただ、その中にも何人か面談を快く受けてくれる方もいらっしゃいます。
弊社はたとえ一人でもそういう「問題を自分ごとにしてくれる人」を見つけ、その人にたくさんのアプローチをしていきます。
「問題を自分ごとにしてくれる人」に積極的に動いてもらい、自分たちには問題がないと考えている経営者や上司たちを巻き込んで職場の環境改善に取り組んでいただきます。
外部の人間が外から変えていくのではなく、中から変える人が多ければ多いほど、時間はかかっても改善しやすいからです。
長期の社員研修・人材育成に関わることが理想だが、まずはお試しいただくことも歓迎
実際、弊社の関わる社員研修・人材育成で、時間をかけた過程をたどることができたケースの方が成功事例は多いです。
だからこそ弊社は、短期ではなく長期の社員研修・人材育成にこだわっています。
単価が高くテンプレートにした一回切りの研修をたくさん受注した方が、研修講師会社としては利益があがり企業としては成長していくのですが、それは弊社が目指していることではありません。
テンプレート研修では改善を期待できない個々の職場の問題を、長い時間をかけてでも少しずつでも改善していくお手伝いができることで、受講者個人が、そして企業が成長していくことにやりがいを感じます。
とは言え、まだ関係性もない外部の専門家に長期での依頼はしづらいと思います。
また、弊社は一回限りの研修を否定している、受け入れないというわけではありません。
一回限りの研修でも、社員のモチベーションに少しでも刺激を与えるという意味では効果はあるでしょうし、長期で依頼いただく前のお試しも必要かと思います。
まずは一度、お気軽にご相談いただければと思います。