製造若手社員向け5S研修
以前の新入社員研修でのできごと。
製造業で現場に配属になる新入社員を対象にゲーム要素を取り入れた、研修を担当させていただきました。企業が行う新入社員研修は、1週間程度続くのですがそのうちの、半日が私の担当です。
この日は、午前中に就業規則の説明です。仕事をしていくうえで知っておかなければならないことや仕事中と自分の生活の基本となるルールを実例に沿って、丁寧に教えてもらっていました。
製造業での仕事の基本を知る
午後は、私が製造現場での基本「5S]をゲーム形式で体験してもらう研修です。まず、仕事に必要な「チームワーク」、「納期・品質・コスト」とかいった言葉を学んでもらいました。
ちなみに、ご存知だと思いますが念のため、5Sとは?
⇒製造現場での職場環境改善のための活動で、「整理」「整とん」「清潔」「清掃」「しつけ」の5つの言葉のローマ字の頭文字をとったものです。
実演タイム、スタート!
最初は、決めごとをなぜ守るのか、決めごとを守るとどうなるのかを体験してもらいました。名付けて「数字ゲーム」です。一見バラバラに並んでいるように見える数字が実は規則性があって、その規則に沿って行うと作業が早く行える、というものです。
次に、5Sの中の「整理・整とんゲーム」です。何人かで作業をするときに、整理、整とんができていない状態から一部の人だけが整理、整とんするとどうなるのか。最後に、全員がその環境で仕事するとどうなるのか、の体験でした。
途中で私の体験談を踏まえて解説を行い、最後に受講者に感想を言ってもらいましたが、これが秀逸。
5Sって何のために行うのでしょう?
という問いに、Aさんは、
人間関係を良好にするためだと思います。
だれかが置きっぱなしにしたり、整えて置いておかない道具があると、そのことで争いが起こってしまうので…。
そういうことが無くなるように僕は5Sをします!
なるほど、確かにそれは言えますね。
もう一人のBさん。
自分が楽に作業ができるから、私は5Sをやります!
今日やったゲームで、最初は、整理、整とんができていなかったから、手が痛くなってしまいました?
でも、その後、整理整とんされていると、楽にゲームができました。
仕事も同じで、大変な仕事を楽にできるのだったら、その方がいいと思います。
これも、本質を言い当てていますね。
自分のメリットを考えて行動に移す
生産効率や品質が…、という理由よりも、「自分に何のメリットがあるのか」が理解できれば実際の仕事に就いた時に、行動に起こせるかも知れませんね。
真っ白な状態で思ったことを言うことができる新入社員は、人材の宝ですね。