会社での人間関係の問題は関係者が自分ごとにすれば変わってくる
入り口は研修だけど解決すべきは会社の人間関係
ミラクスの村松です。
弊社の仕事は、当初のご依頼内容からはずいぶんと変わってくることがよくあります。
社員研修や人材育成研修のご依頼をいただき、対象の方一人ひとりと面談で向き合っているうちにそれぞれの本音に触れ、そこから当初の研修の目的とは違う新たな課題に直面し、その会社の改善すべき問題の核心が見えてくることもあれば、ご依頼いただいた担当者が改善すべき問題の核心はわかっていつつも弊社にそこは伝えてくれず、何かしら外部の専門家による研修によってその問題を改善したいと考えてらっしゃる場合もあります。
地方の中小企業は人を辞めさせられない
弊社が日頃関わっている地方の中小企業はとにかく人材不足です。
いくら募集してもなかなか求人の応募が来ません。
そして中小企業故に、一人辞めれば業務に支障をきたすくらいギリギリのところでやってらっしゃいます。
なので新しく入ってこないのであれば、なるべく人が辞めないようにしなければなりません。
問題のある社員でも、辞めて業務に支障をきたすなら我慢しなければいけないことも多いです。
経営者ならやむなしと割り切れるところかもしれませんが、社員はそうはいかない。
我慢を強いられれば不満となり、会社の人間関係に不穏な空気が漂うようになります。
専門家が介入することで問題のあぶり出しがしやすくなる
では問題のある社員によって我慢を強いられる会社の人間関係はどう改善すればよいか。
そこは弊社のようなじっくり長くその会社と向き合う専門家が入ることで問題のあぶり出しがしやすくなります。
社内の方が間に立つと、利害関係者なのでどうしてもどちらかの味方をしているように思われる可能性があります。
別に専門家でなくても第三者で仲介してくれる人なら誰でもよいのかもしれません。
ですが「専門家が言うから」「専門家が聞くから」ということで皆さんが真剣に対応してくれる面はあると思います。
基本は関係者全員への面談
手間のかかる作業ではありますが、研修の中で何かしら問題が見えてきた時点で関係者全員の個別面談を行います。
問題のあるとされる方だけを面談すると、その方は自分自身が問題にされていると感じ不快になってしまう可能性があるからです。
個別面談では上司には言わないような本音が出てくる
関係者全員へ個別面談をしていくと、会社の上司には言わないような本音を話してくれる人も出てきます。
会社の人には言えないのに、外部の私たちに話をしてくれる。
理由は2つあります。
1つは本音を上司に話してもどうせ取り合ってくれないという諦めがあり、今まで話したくても話してこなかったから。
もう1つは、潜在意識の中で本当はなんとかこの問題を改善したいという思いがあるからです。
本音が出たところからが始まり
ただ、本音を話してもらうのはきっかけに過ぎません。
私たちの取り組みは、ここからが本番です。
最初は、問題社員がどんな問題を起こしているかを列挙したうえで、あの人を変えてくれたら会社は良くなるのに、あの人さえ変わってくれたら…ということが話の中心になりがちです。
そのままだと本音を話してすっきりしたけれど、誰かが何かを変えてくれるのを待つしかない、という思考のままで現状は何も変わらない。
だから私たちは何度も根気よく話を聞きます。
何度も話をすることで考えが深まり自分ごとになる
何度面談しても、話の内容が変わらない人もいます。
でも中には、この問題を解決するのは会社のためになるし、もっと言うと本当は自分自身のためでもある、と考えが深まっていく人も出てきます。
人は変えられないけれど、自分は変えられるという視点が見えてくる。
変わるというのは大げさなことでなくても、今まで自分一人で考えていたことを他の人に話してみるということでもいいのです。
そこで自分の考えを他の社員と共有してみたいという話になっていけば、関係者同士の複数人の対話が可能になってきます。
関係者が自分ごとにしたら会社や社長を動かす
ようやくここまで来て、関係者が問題を自分ごとにしてくれたことで色々な情報や意見が集まります。
ついには社長を動かすことになり、社長も含めた複数人での対話の機会も設けることになります。
実際は、社長も問題は以前から意識しつつも、どうにもならないなと諦めていたパターンもあります。
社員達から改善要望の声が上がっていることを知れば、社長としても積極的に動いていかざるを得なくなるでしょう。
社員を簡単に辞めさせる、または辞められては困る人材不足の地方の中小企業にとって、会社での人間関係改善は非常に重要な課題です。
会社の人材の離職率を下げ、社員に長くやりがいを持って働いてもらうために、人間関係の改善に取り組みましょう。
ミラクスがその問題のあぶり出しにお力添えいたします。