我慢がハラスメントを助長していることもある
静岡でハラスメント研修のご依頼
ミラクスの村松です。
前回のブログ「会社での人間関係の問題は関係者が自分ごとにすれば変わってくる」でもお伝えしましたが、静岡のような地方の中小企業は慢性的な人材不足です。
問題がある人でも簡単に社員を辞めさせるわけにはいきません。
今回の問題は上司による部下へのハラスメントです。
メインはパワハラですが、セクハラもあるとのこと。
なんとかしないとだめだということで、弊社に研修のご依頼をいただきました。
社員全員にハラスメントの研修を受講してもらい、加害者側の上司に警鐘を促そうとの目的です。
全社員で集まることは難しいので、何回かに分けて集まってもらい、研修を行いました。
加害者も含め、他人事
加害者本人に直接指導はしづらいので全社員に対して研修を行うわけですが、たいていこういう場合、加害者本人には研修内容が響きません。他人事です。
また、他の社員達もあまり熱心に聞いてはくれないので、大口を開けて寝てしまう方もちらほら(笑)
なので興味を引くためにいつもハラスメントの事例紹介クイズをやります。
こんな事例はハラスメントに当たるか否か、皆さんの意見を聞かせてもらい、裁判では判決が下されたのかを紹介します。
これは毎回盛り上がり、皆さん真剣に考えてくれます。
辞めさせられなければ変わらないハラスメント
ただ、研修で加害者本人は他人事ですから、ハラスメントの話を聞いてもらうだけでその上司のハラスメントが止むことはなかなかありません。
研修では響かないからということで加害者本人に直接注意をしても、本人が変わろうとしないこともあります。
自分自身は会社で重要な役割を担っていて辞めさせられないとわかっているので、改善しようとしないのです。
辞めさせることができない企業のハラスメント問題は深刻です。
ハラスメントがある状態でずっと同じ人間関係が続くのです。
それが長く続くと、傍から見たらおかしいと思う状態であっても、その会社の中ではおかしいと思わなくなってしまいます。
また、嫌だという感覚も鈍ってきたりします。
ジャニーズの問題は他人事とは言えません。
我慢がハラスメントを助長していることもある
上司や会社内で権力のある人からハラスメントを受けた部下が、そのことにストレスを感じつつも、自分の中で収めてしまえば穏便に済むからと、我慢をされる方がいらっしゃいます。
特にセクハラを受けた女性は、そんなに大したことではないから、事を大きくしたくないから、人に言うのも恥ずかしいから、と我慢してしまいがちです。
ただ、我慢してそれを誰にも話さないことで、加害者側は調子に乗ってしまうこともあります。
これくらいなら許されるのだろうと高を括り、被害者を増やしてしまっているかもしれません。
あなたが我慢することで加害者のハラスメントを助長していることもあるのです。
研修は皆で考えてもらう、社内で情報を共有し合うきっかけ
研修でハラスメントを辞めさせることができなかったとしても、研修を経てハラスメントについて考えるきっかけや社内で情報を共有し合うきっかけができるのはいいことです。
ハラスメント研修を実施するということは、会社や社長がこの問題をどうにかしようと動いてくれたからこその研修ですし、そのチャンスに黙っていたらもうハラスメントを辞めさせる機会はないかもしれません。
まずは身近な同僚と研修を通して思ったことを話してみましょう。
最終的には社長が問題の大きさを認識し、決断してもらえないとハラスメントが終わらないので、多くの社員がハラスメントの加害者である上司の行動を問題として捉えていることを社長に伝えないといけません。
ハラスメントの解決は難しい問題ではありますが、まずは我慢せず、気持ちを伝える、皆で情報を共有し合うということから始めていきましょう。
ミラクスが研修を通して、そのきっかけを提供し、静岡周辺の企業様のお力になれれば幸いです。